”違う”…知ってるそんなこと。
□第 2 話 就職しよう
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「……ねぇ」
「「「「「「うん?」」」」」」
「うん?じゃない!お兄ちゃんたちいい加減働かないの!?てか、働け!!」
毎日毎日ずーーっと言うのを我慢してきたけど、そろそろ限界!
今だって私が高校に行っている間もゴロゴロしてて!!
20歳過ぎたんだよ!?
そろそろやばいってことを自覚してほしい!
「えーやだよ、めんどくさーい」
「めんどくさい!?トド松お兄ちゃん何言ってんの!?」
「それに、働いて何になるっていうわけ〜?俺意味ないことはやらない主義ー」
「意味あるから!お金になるでしょ!?人生の経験になるでしょ!?てか、働いてる人はみんな家族とかを養ったり生活するために働いてんでしょーが!」
「すげーー!!帆乃香ツッコミ長いね!!!」
「十四松お兄ちゃん他人事じゃないんだよ!?十四松お兄ちゃんのことも言ってるんだよ!」
「…俺は無理。ゴミが働いてもゴミが増えるだけだし役立たないしいてもいなくても同じ」
「…なんで一松お兄ちゃんはそんなに自分こと下卑すんの!?」
前々から思ってたけど一松お兄ちゃんは怖い!
何かが怖い!
「チョロ松お兄ちゃんは!?働かない理由は何ですか!!」
「えっ、俺はー………みんなが働かないから?」
「はぁあああ!?ふざけないでよ!!じゃあ何!?誰が働いたらいいわけ!?」
「えっ……そりゃあ、おそ松兄さんが…?」
「…じゃあおそ松お兄ちゃんは!?いつ始めるの!?」
「うーん…カラ松がやったらかなー!」
「カラ松お兄ちゃんはいつ!?」
「チ、チョロ松がしたら…」
「チョロ松お兄ちゃんは…ってさっき聞いた!一松お兄ちゃんは!?」
「……じゃあ十四松がやったら」
「じゃあって何!?自分の意思じゃないの!?十四松お兄ちゃんはいつ!?」
「俺はねー!トド松が働いたら働くー!」
「トド松お兄ちゃんは!?」
「僕はおそ松兄さんが始めたらかなー♪」
「…………っ!」
こいつらっ…!
永遠に働く気ないでしょ!!
しかも後半おそ松お兄ちゃんに至ってはニヤニヤニヤニヤして絶対私の反応を楽しんでた!!
「………私、一人暮らししようかな」
「「「「「えっ!?」」」」」」
「働かないクズニートなお兄ちゃんたちと暮らすなんて、嫌だし。いい加減にしてくれない?就職するとか言ってしないし、行動起こさないし、なんなの?」
私は捨セリフのような言葉をお兄ちゃんたちに言い残して、リビングを出て自分の部屋に閉じこもった。