”違う”…知ってるそんなこと。
□第 3 話 おそ松の憂鬱
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おそ松side
俺たち六つ子は今、人生最大の勝負をしている。
「カラ松の番だぞ」
「フッ。俺は3枚、 チョロ松は?」
「二枚かな。一松は?」
「モニター。十四松は?」
「オールチェーーンジ!トド松は?」
「僕はパース」
「いいな?よーし、勝負だ!」
「ツーペア」
「何?」
「スリーカード」
「うそ!?」
「豚」
「ノー!!って、豚かよ!」
「ストレートフラーッシュ!」
「なんだと!? 」
「かーらーのー!ファイブカード!!はーはっはっは!!長男なめんじゃねぇ!所詮お前ら5人には俺は倒せないんだよ!はーはっはっは! 」
俺の笑いに誰も反応しない。
当たり前だ。
「……やめよう」
1人でやっても面白くないし、悲しくなるだけだった。
「あーあ暇だなぁ。1人ってつまんねぇ」
パチンコは金ないから行けねーし。
誰も家にいねーから話すこともできねーし。
…あ。帆乃香ならまだ家にいるかな?
そう思って起き上がり、二階にある帆乃香の部屋へと向かった。
昨日帆乃香は…
泣き疲れてそのまま俺の胸で眠っちゃって。
妹とはいえ童貞の俺には色々と刺激が強すぎました。
おかげでベッドの上で一緒に寝はしたけど、俺は一睡もできなかった。
てかできるわけがないね!
だって俺は………
「帆乃香ちゃーーんっ!」
「わぁああ!?」
帆乃香の部屋の扉を勢いよく開けると、そこには着替え中の帆乃香が慌てて前を隠すようにして立っていた。
「……」
「……っ!何ジロジロ見てんの!?エッチ!変態!スケベニート兄貴!!」
「ぶっ!!!」
帆乃香は俺にクッションを投げてきて、見事に俺の顔に当たる。
その衝撃で帆乃香の部屋からお尻から出るようにして尻餅をつき、廊下に追い出された。
そしてバンっ!と勢いよく扉が閉まられる。
「バカッ!!最低!!!クズ兄貴!!!」
ええー…帆乃香ちゃーんそこまで怒ること??
「…ってぇー」
尻餅ついたせいで尻が超痛い。
「……あ」
ふと自分の股間が目に入る。
…やべ、勃っちゃった。
妹に欲情とか俺ほんとヤバイかもしれない。
あの様子じゃあ兄ちゃんにかまってくれなさそうだし、外に出て散歩でもしよー。