”違う”…知ってるそんなこと。

□第 9 話 トド松とデート
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チョロ松side

「あ"〜〜〜っクッソこんなはずじゃねえのに!!」

「おそ松兄さんうるさいんだけど」

「あ!?長男差し置いて一人だけ涼しい顔しやがって!」

「風邪うつる兄さんたちが悪いんじゃん、僕何もしてないし」

「誰だよ!風邪菌持ってきたやつ!!」

「一松兄さん!!!」

十四松が悪気なく、素直に答えた。

「一松!お前なんで俺たちと寝てんの!?風邪なのになんで隔離してないわけ!?」

「ケホッ……チョロ松兄さんに昨日の夜無理矢理連れてこられた…」

ギクッ

おそ松兄さんの視線が俺に刺さる。

「おいチョロ松どういうことだよ」

「はぁ……」

これだからあの時の現場を知らない兄は。
俺だって風邪引いているやつとわざわざ寝ようなんで思わないしむしろ離れたい。

だけど昨日俺がライブから帰ってきた後……









『ただいま〜』

……ってあれ?誰もいないの?

誰からの声もなく、シーンとしている。
リビングの扉を開けると、カラ松が体育座りで部屋の隅に座っていた。


……え?


『おーい、カラ松…?』

『あ、あぁ…チョロ松おかえり』

『ただいま。どうしたの?顔赤くして…風邪?』

『い、いや…多分違う』

『……ふぅん?ま、今夜は早めに寝なよ』

『そ、そうだな』

…なにあれ?
行動がめっちゃ不自然だしカラ松が部屋の隅にいるとか珍しすぎて。
風邪でも引いたのかな?

そう思いながら、今度は帆乃香と一松の寝ている帆乃香の部屋へと進む。

きっとカラ松の看病じゃ、具合そんなに良くなってないだろうから俺が夜は看病しよう。

二人のいる部屋の扉を開けると……




『………は?』



率直に言おう。
俺は夢だと思った。






だって、一松が帆乃香のことを襲ってるから。





え?待ってこれ現実?
いや夢だよね?
さすがの一松も現実で欲求不満とかで襲わないよね!?

状況を説明すると、一松が寝ている帆乃香を押し倒していて、帆乃香の着ているパジャマを脱がし、首あたりに顔を埋めている。
しばらく夢だと思って唖然として見ていたけど、帆乃香がどんどん脱がされていくのでこれが夢ではなく現実だとはっきり俺の脳は確信した。

『ちょっ……何やってんの!?一松!!』

一瞬だけ顔を上げて俺の方を見る一松。
そして、一松は俺を見た後、また何事もなかったかのように帆乃香の首に顔を埋めた。

『は!?お前何俺がいなかったかのように無視して続きしてんの!?』

そう言いながら俺は帆乃香を押し倒している一松を無理矢理引き剥がす。

『…帆乃香のナカに俺のちんこぶち込みたい…ヒヒッ』

『……はぁ?』

一松お前…
さすがの俺もドン引きなんだけど……。

てかダメだよ!!
この二人を一緒にしちゃいけない!
帆乃香の貞操を守らなきゃ!!!
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