”違う”…知ってるそんなこと。
□最終話 後日(ME)
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おそ松side
あれから数年が経ち、帆乃香は20歳、俺たちは24歳になった。
俺たちやあの男たちに強姦をされたり、いじめられた記憶がなくなった帆乃香は、昔のように"同じ"であることにすごくこだわっている。
…というのも、俺たちが帆乃香に植えつけた嘘の記憶は、帆乃香自身がコンプレックスとしていた、"六つ子"と"六つ子の妹"というふうに分けられて比べられていたのを一切無くし、逆に"似てるよね"なんていう噂が立っていたという偽の記憶を植えつけたからだ。
これを提案したの、誰だと思う?
あいつだよ、トド松だよ。
お兄ちゃん最初聞いた時びっくりしたわ。
あの子の帆乃香への想いは異常だよ。
だってそうすりゃ絶対に帆乃香が俺たちの方に振り向くってわかっててそう言ってたんだから。
そもそも、あいつが一松の記憶を消す提案にのったのも、十四松が怯えていた通りに裏があるわけ。
もちろん、チョロ松も。
…そして、俺も。
お兄ちゃんはさぁ…帆乃香も可哀想だけど、弟たちがある意味心配だわ。
みんな帆乃香に溺れすぎなんだよ、あぁ怖い怖い…。
何も知らない帆乃香はある意味幸せかもねぇ…?
「…ククッ…」
「…何1人で笑ってんの?」
「おー、一松…。どうした?帆乃香は?」
「…わかってるくせに」
「あぁ、そういうこと?お前えげつないことしてねーよなぁ〜?」
「…さぁ。まぁ、でも悦んではいたよ」
ニヤリと笑う一松。
相変わらず怖いわぁ〜。
「んで?残りの奴らは?」
「買い物行ってる」
「ふぅーん…」
買い物、ねぇ…?
まーたあいつら変なもの買ってきたわけじゃねーだろうなぁ…。
俺はスッと目を閉じる。
「一松、俺寝るわ。30分後に起こして」
「ん」
そう言って俺はすぐに眠りの中に入っていった。