捧げ物

□可愛いのが悪い!(青若)
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*「マスカレード」の柳瀬様へのサイト一周年記念品
*柳瀬様のみお持ち帰り可能です
*青若で甘々


青峰はバスケが上手い。
その一方、青峰はバスケがどこかつまらないと感じていた。
それはつい最近まで。

「青峰、練習始まるぞ。」
「わーってるよ。」

今は大して気にならない練習を促す若松の声も、つい最近まではうざったくて仕方がなかった。
俺に勝てるのは俺だけだと、1人殻に閉じこもっていたから。

「わかってんなら、俺を離せよ!馬鹿青峰!」

青峰は今、若松を背後から抱きしめている。
“離せよ”と言いつつ顔を赤らめて恥ずかしがる若松は可愛い。

「若松さんだって、嫌じゃねえんだろ?」

若松のこんな表情もあの頃の自分には見ることさえ考えられなくて、青峰はそう考えると黒子と火神に感謝せずにはいられない。

黒子と火神に見せつけられたあの日。
久しぶりに負けた感覚はやはり良いとは言えなくて、頭の中がぐるぐるして夜も寝ることが出来なかった。

結局は自分が桐皇で今やっていくことが出来ているのも2人のおかげで、若松はそれをなんやかんや理解してくれている。
今吉ほどではないが、若松も案外青峰を寛大に受け止めているのだ。

今吉の寛大さはgive&take。
我が儘を許すことと青峰の活躍が需要と供給で存在しているから成り立つものだが、若松の寛大さはただ単純に後輩への愛情だから青峰は若松をお人好しだと思う。

「…大人しく抱きつかれてるくらいなんだから。…嫌じゃねえってお前、悟れよ。」

若松の耳は赤くて、青峰はそんな若松を腕から離す。

「…青峰?」
「練習、やんだろ?」

“もちろん終わったら俺の家な”と言う青峰を小突きながら、若松は憤慨して青峰共々部室を出て行く。

実は青峰と若松の他にも部室には部員がいたのだが、空気と化していた部員達は慣れているので誰も何も言わない。

そんな青峰と若松の日常の1コマ。


End
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