EXO
□現実は非情にも不覚でした
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「待って待って待って」
「?」
慌てて手を突っぱねて静止すると目の前の金髪の巨人さんは怪訝そうな顔をする。
でも間違いなく俺のリアクションはあってる。
だってさ
「この状況、おかしい」
へるぷみーで満たされる俺のかわいそうな脳みそ。
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この意味の分からない変態を処理する前に、こうなった状況と経緯を処理しなくちゃいけない。
そう、何事もまず冷静になるところから。
状況整理その一
俺は床に寝転んでいる
まあ、それはいいじゃないか。
ここは俺の部屋だし、同室のシウちゃんは出かけてるし。
なんらおかしくはない
その二
上に誰かいる
…この時点でもうアウトな気もするんだけど。
その三
『誰か』とはクリスだ
その四
俺はクリスに押し倒されている。
なんなんだこの状況。
どうしたらいいの、俺。
「クリス」
「何」
「怖いから退いてくれない?」
「何が怖い?」
「クリスが」
何が怖いってその真剣な顔が怖いの!
ほら、冗談にするなら今だよ!
早く冗談でしたーってやってよ!
クリス、黙り込んじゃうし、
ちょっとでもクリスの方見ると目が合っちゃうからさらに困る。
「ねえ、冗談だよね…?」
「…冗談に見えるか?」
…ミエナイデス。