銀夢
□第一話
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__________あれ?
「ここは、どこだ?」
俺が目を覚ますとロッカー並ぶ部屋の長椅子で寝ていた。
『あ、気が付きましたか?』
声がした方向を見ると、見知らぬ少女が心配そうにおれを見ていた。
『すみませんでした!強盗を殴る勢いで殴ってしまったというか、私も無自覚だったというか...!本当にごめんなさい...。』
「あ、ああ。そんなにあやまんなって。ようはおれを助けてくれたんだろ?ありがとさん。」
『どういたしまして。』
それにしてもすげーな。あの状況で強盗殴っちまうとは...人は見かけによらずってか?
『では、私帰りますね。』
「!なら家まで送るぞ。」
『‼︎そ、それはちょっと〜…』
「いや、こんな時間に危ねえし、助けてくれたお礼もかねてだから。」
『確かに夜ですけど私は大丈夫なので…』
「いやいや、送ってく。」
『結構です。』
「え、そんなダメなのか?」
『ご心配には及びませんので。』
「…」
なんかすっげえ否定されてるような…なんでだ⁇そんなにおれ危ねえ奴に見えんのか⁉︎
「な、ならいいんだ…。」
『(ふぅ)では帰りますね。』
「ああ。」
二人でコンビニから出る。
否定されまくってかなり凹んでるが、何がそんなにダメだったんだ?
「じゃーな。」
『さようなら。』
別々の方向へ歩き始めたわけだけど、なんか損してね?強盗に襲われたなかじゃねーか...!
「_____あ、名前。」
聞くの忘れてたァァァ‼︎
もともと家まで送ろうとしてたし、名前も聞かなきゃなんねー。ってこーとーで!
後つけるか…