短編
□薔薇の行方
1ページ/1ページ
今日はまもちゃんと久しぶりの、お出かけデート!天気もいいから、バラ園を散歩中♪
「うわぁ〜。薔薇も色んな色や形があるんだね!」
「そうだな、千種類近く品種があるらしい。薔薇は赤いイメージがつよいけど、ピンク色が一番多いんだよ。」
「へぇ〜。そうなの?さすが薔薇の人だ!よくしってるね。」
「何だそれ?」
「まもちゃん=薔薇だから!!」
「おいおい。先輩に植物学者が居ただろ?聞いたんだよ。」
「名前も色んなのがあるのねぇ。」
「そうだな。薔薇を作り出した人の思いなんかが名前になってるらしい。その時代に流行ったものとかな。」
やっぱり、まもちゃんは色々知ってるのよね〜。
私達は花壇に差してあるネームプレイトを見ながら歩き出した。
「バレリーナ、カルメン、躍りみたい♪」
「ダイナマイトなんてのもあるな。」
「エレガンスにカリスマだって!はるかさん達だ♪。」
何だか楽しくなってきちゃった♪
「ジュピターオプティマ。これは、まこちゃんだね♪他のみんなもあるかな。」
薔薇の名前を探しだした私を見てまもちゃんが、クスッとわらう。
「じゃあ、これは、うさこだな。」
「えっ?」
薄黄色の大きめの薔薇を見てまもちゃんが言った。
「月光 。優しい月の光の色だ。」
「まもちゃん…。」
言われて、真っ赤になる私の頭をまもちゃんはポンポンとしてくれた。
ふと、ピンクの可愛い薔薇が目に止まった。
「あっ。じゃあこれは、まもちゃんだよ!」
「ん?アースソング…地球の唄か。なるほどな。」
「けど、やっぱりまもちゃんの薔薇は赤だよね!!」
「そうか?」
「うん!…そういえば、まもちゃんがね使う薔薇って、どうやって用意してるの?」
まもちゃんの家に薔薇なんて育ててなかったし。まもちゃんは何だか焦ってる。
「え?…あぁ、まあ。」
聞いちゃいけない事だったのかな?でも知りたい!!
「買ってるの?」
結構な数を投げてるから、お金かかりそう…。
「いや。」
頭を書きながら、困ってるまもちゃん。
「…あれ、多分俺のエナジーだと思う。」
「えっ?エナジー?」
「あぁ。まあ俺自身も深く考えた事はなかったけど、助けたいと願うと、掌に薔薇が出てくるんだよ。だから薔薇がいつの間にか消えてるだろ?」
そういえば、そんな気もする。
「何で薔薇かわからなかったけど、この前夢の中のゴールデンキングダムの庭園みて、何となくわかった気がするよ。」
「じゃあ、いつでも出せるの?」
「…タキシード仮面になればな。」
「すごぉい!何だか感動しちゃった♪」
私は何だか嬉しくなってまもちゃんに抱きついた。
「うさこ。はしゃぐなよー。」
まもちゃんは、ちょっとはずかしそうだ。
私はまもちゃんが投げる薔薇がこの中にないか探してみた。
「あっこれだ!!」
「なにが?」
「まもちゃんが投げる薔薇、これが一番近いよ♪」
私は真紅の薔薇を見つけ指差した。
「グランデアモーレか。…そういえば確かにそうかもな。」
「どんな意味なの?」
まもちゃんは答えず、薔薇のアーチの影に私を引っ張った。
「んあっ。…まも…ちゃん。」
ちょっと、激しいキスをされちゃった…。
トロンとしてる私に、まもちゃんは、
「自分で調べなさい。」
と言って、悪戯っ子みたいに微笑んだ。
「もう!まもちゃんの意地悪〜。」
私はそう言って、まもちゃんの腕に絡み付いた。
皆に(正確には亜美ちゃん)聞いて、冷やかされちゃうのは、数日後の話。
【グランデアモーレ 、偉大なる愛】
〜あとがき〜
私の長年の疑問ですー。
薔薇はどこから来てたのか?
SSでエリオスが居た神殿が黒薔薇だらけでしたが、元々は赤い薔薇だったんなら、此処の薔薇を衛さんが使ってるんじゃないかなと。
薔薇の名前は実在します。他にも、
ムーンシャドウ
ブルームーン
月に関する名前や
ザ・プリンス
ブラックプリンス
とかもありました。これで衛さん弄りたかったけど出来ませんでしたが。