短編

□薔薇の行方
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今日はまもちゃんと久しぶりの、お出かけデート!天気もいいから、バラ園を散歩中♪

「うわぁ〜。薔薇も色んな色や形があるんだね!」

「そうだな、千種類近く品種があるらしい。薔薇は赤いイメージがつよいけど、ピンク色が一番多いんだよ。」


「へぇ〜。そうなの?さすが薔薇の人だ!よくしってるね。」

「何だそれ?」

「まもちゃん=薔薇だから!!」

「おいおい。先輩に植物学者が居ただろ?聞いたんだよ。」

「名前も色んなのがあるのねぇ。」

「そうだな。薔薇を作り出した人の思いなんかが名前になってるらしい。その時代に流行ったものとかな。」

やっぱり、まもちゃんは色々知ってるのよね〜。
私達は花壇に差してあるネームプレイトを見ながら歩き出した。

「バレリーナ、カルメン、躍りみたい♪」


「ダイナマイトなんてのもあるな。」


「エレガンスにカリスマだって!はるかさん達だ♪。」

何だか楽しくなってきちゃった♪

「ジュピターオプティマ。これは、まこちゃんだね♪他のみんなもあるかな。」

薔薇の名前を探しだした私を見てまもちゃんが、クスッとわらう。


「じゃあ、これは、うさこだな。」


「えっ?」


薄黄色の大きめの薔薇を見てまもちゃんが言った。

「月光 。優しい月の光の色だ。」

「まもちゃん…。」

言われて、真っ赤になる私の頭をまもちゃんはポンポンとしてくれた。
ふと、ピンクの可愛い薔薇が目に止まった。

「あっ。じゃあこれは、まもちゃんだよ!」


「ん?アースソング…地球の唄か。なるほどな。」


「けど、やっぱりまもちゃんの薔薇は赤だよね!!」

「そうか?」

「うん!…そういえば、まもちゃんがね使う薔薇って、どうやって用意してるの?」

まもちゃんの家に薔薇なんて育ててなかったし。まもちゃんは何だか焦ってる。

「え?…あぁ、まあ。」

聞いちゃいけない事だったのかな?でも知りたい!!

「買ってるの?」

結構な数を投げてるから、お金かかりそう…。

「いや。」 

頭を書きながら、困ってるまもちゃん。

「…あれ、多分俺のエナジーだと思う。」

「えっ?エナジー?」

「あぁ。まあ俺自身も深く考えた事はなかったけど、助けたいと願うと、掌に薔薇が出てくるんだよ。だから薔薇がいつの間にか消えてるだろ?」

そういえば、そんな気もする。

「何で薔薇かわからなかったけど、この前夢の中のゴールデンキングダムの庭園みて、何となくわかった気がするよ。」

「じゃあ、いつでも出せるの?」

「…タキシード仮面になればな。」

「すごぉい!何だか感動しちゃった♪」

私は何だか嬉しくなってまもちゃんに抱きついた。

「うさこ。はしゃぐなよー。」

まもちゃんは、ちょっとはずかしそうだ。

私はまもちゃんが投げる薔薇がこの中にないか探してみた。

「あっこれだ!!」


「なにが?」


「まもちゃんが投げる薔薇、これが一番近いよ♪」

私は真紅の薔薇を見つけ指差した。

「グランデアモーレか。…そういえば確かにそうかもな。」

「どんな意味なの?」

まもちゃんは答えず、薔薇のアーチの影に私を引っ張った。

「んあっ。…まも…ちゃん。」

ちょっと、激しいキスをされちゃった…。
トロンとしてる私に、まもちゃんは、

「自分で調べなさい。」

と言って、悪戯っ子みたいに微笑んだ。

「もう!まもちゃんの意地悪〜。」

私はそう言って、まもちゃんの腕に絡み付いた。


皆に(正確には亜美ちゃん)聞いて、冷やかされちゃうのは、数日後の話。


【グランデアモーレ 、偉大なる愛】




〜あとがき〜
私の長年の疑問ですー。
薔薇はどこから来てたのか?
SSでエリオスが居た神殿が黒薔薇だらけでしたが、元々は赤い薔薇だったんなら、此処の薔薇を衛さんが使ってるんじゃないかなと。

薔薇の名前は実在します。他にも、

ムーンシャドウ
ブルームーン      
月に関する名前や

ザ・プリンス
ブラックプリンス
とかもありました。これで衛さん弄りたかったけど出来ませんでしたが。

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