小さな夢の扉

□硬派な彼 / 真田 弦一郎
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かすかに感じる暖かさに、私は目を覚ました。





『んっ…………。』





いつのまにか机にもたれて寝てしまっていたようで……


かすかに感じた暖かさは、カーテンに透けて差し込んできた日暮の太陽の光だったみたいだ。




『ん……。』



少し寝ぼけた頭で綺麗に片付けられた部屋を見回すと、少し離れたところにあるベットのふちにもたれて寝ている彼がいた。




「スー………スー………。」





静かに寝息をたてながら………
気持ちよさそうに眠っている。



でもその顔には、うっすらとクマがあった。





『かわいい寝顔………。やっぱり今日は疲れてたんだね………。』





今日の部活の練習はめずらしく午前中だけだったみたいで、真田くんがたまにはいいだろうと誘ってくれた。



この頃真田くんが忙しくて会えていなかったし、疲れているかもしれないと思いながらも………


少し会えてなかったことへの寂しさと、誘ってくれた事への嬉しさでOKしてしまった。





『無理してあう時間作ってくれなくてもよかったのに…………。』



少し無理をさせてしまったかな……

と考えながら寝顔を見ていると、ふと手に何かが触れた。



『あっ…………。』




手に触れたのは、肩に掛かっていた青のタオルケット。

それは真田くんが掛けてくれたことを意味してる。





今の季節は夏……
それでも日暮はまだ少し冷える。

私が体を冷やさないように、真田くんはタオルケットを掛けてくれたんだろう…………




『まったく………』




私はタオルケットをもって、そっと立ち上がった。




















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