POIZUNN × HUNTER
□船旅
3ページ/3ページ
「グォァーーーーー!!」
『「っ!!」』
雷鳴にも負けないくらいの咆哮。
ラギアクルスが一度吼えれば
うねる様な波が押し寄せる。
「マズイ!このままだと船ごと海の底だ!!」
「グォァーーーーー!!」
再び咆哮が空間を震わせる。
雷鳴と合わさって、今にもこの空間に
ヒビが入りそうだ。
『団長!私、アイツと闘います!』
我らの団ハンターとして
みんなを守るのは義務であり使命。
私がやらなきゃ誰がやるっていうんだ。
「 涼香!お前、自分が何をしようとしているのか判ってるのか! 」
相手は希少種。
私なんかが敵う相手じゃない。
そんなの、わかってる…!
でも!
『もちろん判ってます!でも、私がやらなきゃ。みんなを守るって、この団に出会った時に決めたから!』
私は背中の刀を抜き、構える。
「 涼香!やめろぉ!! 」
「ハンターさん!止めてくださいっ!!」
私は団長とお嬢の制止を振り切り
ラギアクルスに向かって斬りかかった。
私が犠牲になることで
みんなが助かれば、私はそれで
満足だよ。
……なんてね。