教皇ハビ様

□出発の前に
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キキを先に自分の宮に戻らせたあと、ハービンジャーはもう一度アテナの元へ行った。
「ハービンジャー…貴方は真面目ですね」
「真面目?ちがうね…
オレはオレのやりたいようにしてるだけだ。
頭が悪いからな…見ねぇと分からねぇんだよ、本当に!
それに…」
真面目な顔で、少しトーンを落とす…
「キキには内緒にしていたが、実はオレも見たんだ」「…」
「いや、キキの話を聞く前の事なんだけどよ…
参考までにスターヒルに行ってみた時に、何かどうしても気になる星座が見つかったんだ…」
ハービンジャーは続ける
「まぁ、気になったってか、今まで星なんて見なかったし、たまたま目についた星を調べてみただけだったんだが…」
「そうしたら、それが祭壇星座だった…と言うことですか」
「ああ…だから…ちょっと驚いているんだ…
偶然だったのか、必然だったのか…
…アテナ…あんたにはどう見えるんだ?」
「…輝きが強い星は…やはり何かを伝えたようとする星です。
力なく見えたり、曇ってみえるのも…また理由があるものです」
アテナは目を閉じる
「ですが今は、キキと行く事にしたのでしょう?
出発の準備をしなくてはなりません。
キキは結構厳しいですからね…特
に貴方には」
「笑いながら言うことかよ!」
慌てて立ち去ろうとするハービンジャーに
「帰って来たら、ユナか私か…一緒に星をみましょう
きっと疑問もなくなりますよ。
だから、慌てずに、ゆっくり慣れて下さい。」
「ゆっくり…ねぇ…
あ…そうだ、もし、教皇の席に誰か座ってた方がイイならフドウでも座らせとこうか?
どうせ処女宮でも座りっぱなしだし、丁度いいだろ」
イタズラな笑顔でハービンジャーがつけたす。
つられてアテナも笑う
「誰かに座っていて欲しいと思うなら、教皇として席を頼むのも良いでしょう」「…ま、あいつも暇だろうし、座らせとく。」
そう言ってハービンジャーはその場から離れた。
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