教皇ハビ様

□出発の前に
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ハービンジャーは教皇の間にいた。
「似合わねぇよなぁ…オレには」
(何より言いくるめられているというか、絶対はめられてる気がする)
椅子に座り、法衣の頭を手でいじる。
被れないことはない…が実は少しつけ心地が悪い。
(聖衣の修復もあるなら、キキには頼めないか…
ならラキに頼めばいいのか…
ってか仕立て直ししても良いのか?)
「アテナに聞いときゃよかったか…」
(聞き直しにまた戻るのはカッコ悪りぃしな…
やっぱキキに聞いて、大丈夫ならラキに頼もう…あいつならサイコキネシスで交信出来るもんな…)
一人で座っていると、余計な事まで考えてしまう。
(教皇ねぇ…)
ぼんやり考えながらと頭をつける
(色んな想いでコレをつけてきたんだろうなぁ…歴代様たちも…
生き残った者としての使命感からとか、いつの間にか芽生えた自分の欲とか…
マルスみたいに、コレと同一のモノでないのを被ったにせよ…皆それぞれに…)
「上等だぜ!折れずに立ち向かえば良いんだろ?
過去に未来に…何より今に!」
(やってやるぜ!)
勢いよく椅子から立ち上がり、ハービンジャーは下の宮に向かった。
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