教皇ハビ様

□ジャミール
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静かに語るキキ…
眩しく輝き流れる川に不釣り合いな空気が漂う
「おい…キキ!
俺はお前の講義を聞きに来た訳じゃねぇんだ」
ハービンジャーが川底の石を踏み鳴らす…
「ハービンジャー…話題を振ったのは君だよ
ラキの修行がどうのなんてね…」
「師と死ぬとかラキが騒いだのがわるいっての!
だいたいこんなキレイな場所で死だの血だの言うんじゃねぇよ!」
「自分なんか、いつだって骨々言ってるのにずるいぞ!ハービンジャー!」
「ラキの言う通りだよハービンジャー」
師弟で結託されると部が悪い…
「うるせぇな!悪かったよ!
…だから…遊ぼうぜ?
恥ずかしい話だが…こういった場所で遊んだことねぇから、ちょっと楽しいんだ…
小さい時は生きるのに必死だったし…」
「途中からは骨折音に目覚めたからか?」
ラキが突っ込む
「まだ言うか!」
怒鳴り返すものの少し寂しげなラキの眼差しに
「ガキに気を使われるほど、俺は過去を悲観しちゃいねぇよ…」
そうつぶやいて空を見上げた
「育った場所は今更どうこう出来やしねぇし
お陰で随分楽しい人生だからな!
聖闘士になって、お前らアテナの聖闘士とも会えたんだからな!
ツリが来そうなくらいだぜ!」
と…少し
考えて
「教皇やれと言われなかったのならな」
笑いながら付け足した。
また言ってる…
と言わんばかりにキキとラキは顔を見合わせると
ハービンジャー目掛けて水をかけ始めた
「てめえら!急に仕掛けてくんなよ!」
ハービンジャーも応戦する
水しぶきと笑い声があたりに散らばった
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