怠惰な話

□漆黒な希望 選択
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「行ってらっしゃい〜
やっと行ったか…
影威くんはあのバカと小さい時一緒なんでしょ?」

「小さい時と言うか…
赤ん坊の時から親が仲良くてね…
幼馴染みって言うか腐れ縁だよ…」

「なんか良いなあ…」

良い?どこが良いのだろぅ…
確かにアイツは僕には優しくて面倒みが良いし頼れるし…
アレ?なんか良いやつじゃないか…皇紀…

「何、考え込んでるの?」

「わからない…」

「変な影威くん…」

不振がられてしまった…

「まぁ、僕にはこんな風な人生で満足だよな…」

悪魔の王とかは今の僕にはとても壮大過ぎて…

「それでは困るのだがな…」

突然の声がした
僕は後ろを振り返った

「それでは困る…
そう、お前にはそのままでいてもらっては困るんだよ」

そこには1人の黒一色の女性が立っていた

「あの…誰かと影威くんの事を勘違いしてませんか…?」

咲夜がその人に話しかける
が、その人は答えない…

「ねぇ、影威くんの知り合い?」

咲夜に聞かれたが僕も答えなかった…
いや、答えられなかった…
後ろをとられた
気配が全く無かった…
今日は昨日の事もあり、そんな事普通の人が出来る筈ないのに…

「不思議そうだな…
そんなに背後をとられたのがおかしいか?」

気付かれた…!?

「どちらかは知りませんが貴女の言っている意味が全くわかりませんが…」

何か背中に寒いものを感じる…
この人が怖い…

「わからない…?
お前は本当はわかっているのだろう?
なぁ、魔神王?」

魔神…王だって…!?
なんでこの人がそれを…

「マジン何?
もしかして…この人って厨二…?」

咲夜が耳元で聞いてくるが全然耳に入らない…

「少々、小蝿が煩いな…」

そう言うと目の前の人が咲夜を睨む

「はっ!咲夜、危ない!!」

「えっ…きゃっ!?」

咲夜が目の前で吹き飛んだ…

「何を「絶界…」えっ!?」

世界が色を変えた
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