短い夢物語

□サフィニアと貴方
1ページ/4ページ

東京都新宿にある喫茶店 ─Honky Tonk─

ここには一般人とそうでない者が集まる
そうでない者は裏社会の人間である
そう、普通の喫茶店で働いている彼女も...

夏実『琥珀さん!
ブルマン2つお願いします』

琥珀『はーい!
レナちゃん、ブルマン持って行って』

レナ『はい!』

お昼時のHonky Tonkは人が多いので、大忙し
やって来ているお客さんの半分以上は彼女達3人を見る為、残りは近場だからという理由で来ていると言った感じだ

夏実『琥珀さん!
トマトとカルボ1です』

琥珀『トマカルね
レナちゃんは空いた席から片付けて
夏実ちゃんはレジお願い
それとマスター!コーヒーお願いします』

波児『はいよ』

ここの従業員は手際がいい
手際がいいのはきっと長い髪をポニーテールにしている彼女のおかげだろう
的確な判断と指示
そう簡単にできるものじゃない

─────────────────

琥珀の判断のおかげでいつもより早くラッシュが終わった

レナ『今日はいつもより疲れましたね』

夏実『ね!
でも、琥珀さんのおかげですぐに終わったね』

夏実とレナで盛り上がっていると片付けをしていた琥珀はコーヒーとミルクを用意し、ラテアートを作っていた


琥珀『はい、夏実ちゃんとレナちゃん
今日もお疲れ様でした』

夏実『ありがとうございます
わぁ、可愛い』

レナ『ホントだ、可愛い
これどうやって作ってるんですか?』

『あぁ、それはね...』と実際にやりながら説明してみる
二人は興味津々だった

すると、お客さんがやってきた
この時間だと来る人は決まっている

波児『いらっしゃい
...お前らか、ツケでも払う気になったか?』

蛮『そんな金ねーよ
とりあえず、いつもの』

波児はため息をつくとコーヒーを作り始めた

銀次『琥珀ちゃん、何作ってるの?』

琥珀『あら、銀次
いらっしゃい
今ね、ラテアート作ってるの』

そう言ってカップを見せると猫が描かれていた

銀次『ほぇー、凄いね!』

琥珀『そう言ってもらえると嬉しい
そうだ、銀次これ飲む?』

銀次『飲む飲む!』

そう言ってラテアートのコーヒーを銀次に渡した
すると、美味しそうに飲み始めた
そんな銀次を微笑みながら見ていた
昔の様に

琥珀『さてと、マスター!
あがらせてもらいますね』

波児『お疲れ様
早く用意してきた方がいいんじゃないか?』

琥珀『そうですね』

そう言って琥珀は更衣室に行った
その直後、また1人客がやってきたがその人を見て銀次はタレて硬直、蛮は嫌そうな顔をしていた
やってきた男...赤屍蔵人
運び屋をやっている
そして、琥珀の旦那でもある

波児『いらっしゃい
琥珀ちゃんなら今準備してるよ』

赤屍『そうですか
琥珀さんどうです?』

波児『あの子達みたいにしっかりしているから助かってるよ』

そんな会話をしていると制服から私服に着替えた琥珀が更衣室から出てきた

琥珀『蔵人さん、遅くなってごめんなさい』

赤屍『大丈夫ですよ
私もついさっき来たばかりなので』

琥珀『そうだったんですか?
でも、いつもより早く終わったのによくわかりましたね』

赤屍『経験則ですよ』

琥珀『ですよね
マスター、これでそこの二人分払っておいてください
あと余ったら何か食べさせておいてください』

琥珀はそういうと波児の所に10000円を置いた

波児『あんまり甘やかすと仕事しなくなるぞ』

琥珀『大丈夫ですよ
彼らはGetBackersなんですから』

赤屍『そうですよ
さて、そろそろ行きますか?』

琥珀『はい
それじゃあ、マスター・夏実ちゃん・レナちゃんお疲れ様でした』

夏実/レナ『お疲れ様でした』

波児『気を付けてな』

波児の心配に『はい』と笑って返す
彼がいるから心配も何もないのに

赤屍『それでは失礼します』

迎えに来た赤屍にエスコートされて店を出る
外に出るとタクシーが1台待っていた
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ