短い夢物語

□狐と出会った天帝様
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─京都・伏見稲荷大社─

狐が祀られていて、千本鳥居がある事で有名な神社

京都に来たら絶対に行くところランキングに入っているだろうと思われる

そんな所に男4人出来ているグループが1つあった

実渕『いつ来ても綺麗ね』

洛山高校2年 実渕玲央

葉山『レオ姉!見て見て!キツネ!』

洛山高校2年 葉山小太郎

根武谷『(ゲップ)』

洛山高校2年 根武谷永吉

赤司『小太郎、騒がしい』

そして、洛山高校1年 赤司征十郎

神頼みする必要もなさそうな彼等が何故神社にいるのだろうか?

実渕『ねぇ、征ちゃん?
なんでここに来たの?』

赤司『僕の用事で来たんだ』

葉山『用事って?』

いつもの様に涼しい表情をして葉山の質問に答える

赤司『なんとなく千本鳥居を潜りたくなった
ただそれだけだ』

そんな答えを聞いた3人は目が点だった
あの赤司征十郎がなんとなくで行動するなんて...
明日は槍...鋏でも降ってくるのではないのかと思ったくらいだった

実渕『た、たまにはなんとなくで潜ってみるの悪くないかもしれないわね』

葉山『それじゃあ、行こう!』

とりあえず全員で千本鳥居を潜る事にした

─────────────────

実渕『いつ見ても神秘的ね
うっとりしちゃうわ』

根武谷『玲央が言うときm』実渕『殴られたいのか?』根武谷『すみませんでした』

赤司の後ろでは馬鹿騒ぎしてる3人
当の本人は黙々と歩いている

赤司『3人共少し静かにしてくれないか?』

鶴の一声ならぬ赤司の一声で3人は口を閉じた

3人が黙ってから何やら音が聞こえる

実渕『何か聞こえない?』

一度止まって耳をすませてみた

─ちり...ん...ちりん...りん...─

葉山『これって鈴の音だよね?
誰か鈴持ってる?』

勿論、誰も持っていないし、さっきから通っている人もいない
では、一体何処から?
その鈴の音を辿る様に歩き始めた

そして、最後の鳥居を潜るとそこには見知った風景もおもかる石もなかった
代わりに大きな屋敷と桜が咲いていた
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