rainydey

□壱之章
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臨也が池袋へと繰り出した同じ時刻。
池袋内にある高級マンションの一室の前にに長身の男が布団にぐるぐる巻きになった少女を抱えてインターフォンを鳴らしていた。鳴らしていたというかそれはもうインターフォンの原型をとどめておらず役割果たさぬものに成り代わっていた。

「静雄や、静雄くん。突然の来訪はいつものこと古往今来、今に始まったことじゃないけど、インターフォンを壊すのはどうか…と……その簀巻き状態の女の子「早く看ろ」……えっ…と静雄俺の質問に「あとで答えてやるから今はこいつを早く見てやってくれって言ってんだろーがよ聞こえ「はいはい!聞こえてるよ聞こえてるからその拳を下げて」

静雄と呼ばれた男は上げかけた拳を下げて白衣を着た男の部屋へと入った。
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