novel

□頭のいい君と
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俺は如月伸太郎。

高校二年生だ。

自分で言うのもアレだが、
俺は、頭がいい。

勉強しなくても満点



訳あって家庭教師になった。

もう一回言うけど高校二年生だ。



そして、俺は同じ学校の後輩の担当をしている。










「シンタローさぁん」


ぐでっと机に突っ伏したせいで、瀬戸が口と鼻の中間に挟んでたシャーペンが落ちる。


瀬戸は俺と同じ学校の後輩である。
瀬戸は頭が悪い。呆れるほどに。



「シンタローさん!ここわかりません!」


「は?お前アホなの?こんなの簡単じゃねぇか」


「家庭教師なら素直に解説してくださいよぉおおおお」




自分でしろよ

いや、家庭教師なら教えないといけないんだけど...



「教えてくれないとちゅーしますよ」




...............コイツは良く分からない

教えないとやたらと変なことをしてくる

おいこら先輩だぞ。


「全力で拒否する。あーもう解説だけな?」


「やった!」


おお見える耳が、
すんごいぶんぶんと振ってる尻尾が。


「いやなぁ、お前これくらい解けるだろ」


「シンタローさんと近くにいたいんすもん」


「............は?」


「あっ!今のは違うんす!本当はこの問題わかるなんて思ってないんすよ!」



いや、お前本音ボロっと出てるけど。

おかしいわ、やっぱこいつ病院つれていこう。




「もう帰るわ...」


「ぁぁぁぁぁぁあじんだろぉざぁぁぁぁぁぁぁあんっ!!!」


「うぜぇ......」


帰らせろよ...


お前子供かよ

「だって...シンタローさんと学校でめったに会わないすし、家庭教師も週3じゃないすか...」


「いや、お前俺が授業中保健室いるのわかってるだろ...授業中ほとんど来るじゃねぇか...」


「どうせなら保健室じゃなくて屋上がいいっすね!」


「何にこだわんのお前...」


保健室でいいだろうが。
屋上とか休み時間ふざけたやつが来るだろうが、あほ



「この前保健室にきた3年生に襲われそうでしたよね...」

「............よーしワークやれ」


「話そらさないでっす!」


「それなんで知ってんだよ...お前こええわ...」



俺黙ってたよな?怖いぞ

確かに襲われそうだった...けど



けど、だ。

そいつも体調悪くて狂っただけだろう





............話がおもいっきり脱線してるんだが。


誰のせいだよ。瀬戸のせいだよ。



「とりあえず、気をつけてくださいね」



ちゅっ




「は?!おまっ何して...?!!」


「キスっすよ」


いやお前!おれ先輩だから!男の子だから!君も男だから!


「学校でできないぶん...すよ」





「〜〜〜っ!」



「言葉になってないっすよ」



ぁぁぁぁあ俺はホモじゃねぇぞ

絶対違うぞ。


誰か、この熱をなくす方法は知りませんか。
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