novel

□無理しないで
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「あ?誰だお前」


「2年3組の瀬戸幸助っすー


如月さんに何してんすかって言ってんすよ」






何、こいつ
俺知らねぇぞ

なんで名前知ってんの



「あ、いっときますけどビデオで撮ってますからね?先生に見せますよ?」



「はっ?おま、何撮って...!お前ら、行くぞ!」


パタパタパタ...







随分と弱いな
てか、ほんと、誰



なんで、助けんの俺なんかを。





「シンタローさん。大丈夫っすか?」



「いや、俺は大丈夫ーー?」



ギュ、と抱きつかれる

え、なに



「シンタローさん、一人で抱え込まないでください。いじめられてるんでしょ」


「いや、おれはー」


「一人じゃないんすから。今まで、辛かったっすよね、お疲れ様」



瀬戸?はさらに抱きしめる


優しい声に台詞、いつの間にか俺は
ころり、と涙をこぼしていた



あれ、なんで、涙





「...せ、と」


「なんすか?」


「な、ないていいか?」


「どうぞ」



ふ、と笑う




その瞬間涙腺が切れたかのように
俺は、泣いた











「頑張りましたね」
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