龍球

□仕事
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「この惑星を制圧します」

吹雪の中で拾った奇妙なトカゲは
そう言って僕を見た

















「成程、フーさんのお仕事は地上げ屋さんですか、大変そうデスね」

「まぁ…、そこでとりあえずこの星は武力で征服して我々の物にします、」

霜ヤケで動けない人が何言ってんデスか、それにこの星ならそんな事しなくても簡単に征服できますよ」

「…まぁ、助けて頂いたお礼も兼ねて、平和的に交渉してみて差し上げないこともないですが」

「なんか素直な言い方じゃないですね、ツンデレですか?

「徹底的に破壊した方が良いですか?」

失礼致しましたごめんなさい

「…で、この惑星は独裁政だそうですが、この星の王は何処に?」

「あ、はい」










「…」

「…」

「……………何処に?」

「だから、

僕が王様です」























はい?










僕の仕事は王様です













「…え、それは本気ですか?」

「はい、本気と書いてマジと読みます」

「貴方みたいなヘタれた小娘が王だなんて……どんだけ呑気なんですかこの星は」

「平和ボケの集まりみたいなもんですから」

「…では、この星の支配権を我々に」

「良いですよー、」

「…いやにあっさりしてますね」

「正直政治とか全く興味ないんで、お茶と娯楽とおいしいものが保証されるなら文句ないデスよー」

「…」

「あとあったかいお家とーのんびりできる権利とー」

「…もういいです、」












(うぇ?いらないんですか支配権?)
(こんなヘタレた星征服してどうしろと…全く役に立たなそうじゃないですか)
(そんな事ありません!おいしいお茶を出して上げられます!)
(それ以外は?)
(お仕事とか全然できません、みんなヘタレなんで)
(…やっぱり)








こうして
フリーザにとてつもなく呆れ果てた目をされながらも、
めんどく星の平和とお茶は
王様によって守られたのだった






その後ちゃっかり平和条約を結んだとか結ばないとか…


*****
実はニートじゃなかったヒロイン!
めんどく星人はみんなヘタレです。なにせモデルが某ヘタレ伊国なんで。

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