短編

□140字SS 11-20
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「意地悪」※

「この匂い…また遊郭行ったな!ふざけんな!もう別れてやる!いい加減身の程を思い知りやがれ!」
むくれている銀時が愛おしい。「香水をつけただけだが」
俺が小瓶を懐から出して香水を振ると紅潮する銀時。
銀時の色んな顔が見たくてわざわざこういう意地悪をする俺は歪んでいるだろうか。



「効果的なダイエット」

神楽や新八にダイエットでもしたのか、と指摘された。
確かにつまめた腹がつまめなくなった、二の腕もぷるぷるしていない。
しかし過剰な糖分摂取は続けているし禁酒もしてない。
どういうことか、とぼんやり原因を考えたらここ最近の夜とエロテロリストの顔が交互に脳裏に浮かんできて頭を抱えた。



「執心」

あれだけ銀時を疎ましがっていた高杉が最近銀時にご執心らしい。
銀時の尻追っかけてはちょっかいだすし、銀時が木陰で舟を漕いでいると肩を貸したり、銀時が読めない漢字があれば読んでみせる。
高杉は銀時なんか嫌いだ、って未だに意地を張るが素直に認めろ。
早くしないと俺が銀時を奪ってしまうぞ。



「体温」

高杉に抱かれる度失われていた体温が急速に戻ってくる。
今日も数多のものを斬ってしまった。
やっていることは人からかけ離れているのに高杉は俺が血塗れでも無言で抱きしめてくれる。
高杉の体温が俺が人間だと思い出させてくれる。
だから高杉、どこにも行かないでずっと隣にいてくれ。



「こんなにも愛されている」※

銀時はいつも俺に飯作ってくれるだろ、見送りの際にいつもキスしてくるだろ、夜はいつも向こうから求めてくるし、俺が忙しくても一緒に寝なきゃやだって駄々捏ねる。
俺ァこんなにも愛されているんだぜ。
「惚気はそれだけか」
それだけじゃなくて他にもだな
「爆発しろ」
いてーよヅラ殴るんじゃねェ。
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