彩雲国物語 李の花嫁
□9話
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景「あの三人がいないと寂しいですね、鳳珠」
鳳珠「その名で呼ぶな」
景「奇人なんてみっともない名で呼べません」
鳳珠「.......」
景「このままずっと居てほしいですね」
鳳珠「いや、それは無理だろう」
景「なぜです?」
鳳珠「.....お前、本当に気づいてないのか」
景「は?何をです」
鳳珠「いや.....まあいい」
「.......失礼します」
景「麗君!今日は非番では?」
「少し忘れ物をしてしまいまして」
景「そうですか、それはそれは」
「黄尚書、この前は申し訳ありませんでした」
鳳珠「気にしていない」
景「雷がすごかったですからね」
庭院から騒々しい音が聞こえる......
景「猟犬でも逃げたんでしょうか?」
景侍郎が窓の方に顔を向けた途端
窓から猟犬ならぬ二人組の黒装束の少年達が
飛び込んできた。
景「!!.......」
鳳珠「........」
「.........誰!?」