彩雲国物語 李の花嫁
□16話
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それは新年になってすぐの出来事だった
「柳晋!お待ちなさいッ!」
秀麗「宿題してこないのはともかく、
なんだってこの頃他の子達の邪魔をするのよ」
「今日という今日は許しませんわよ!」
柳晋「へへん。捕まえられるもんなら捕まえて
みろー」
「......言いましたわね」ワナワナ
秀麗「麗蘭!?危ないわよ」
麗蘭は裾と袖をたくし上げ、幹に手をかけた
柳晋ほどではないが なかなか危なけなく
木に登っていく
少年は嬉しそうに笑みを閃かせたが
木登りに集中する麗蘭は気づかない
彼女がようようと近づくと 柳晋は枝を選んで
ひょいひょいと移ってしまう
ますます怒って追いかけようとした時
麗蘭は足を踏み外した
あっと思ったときには 麗蘭の身体は
空に放り出され 一瞬のち
凍える川に大きな水しぶきがあがった。
秀麗「麗蘭!!!!!!!」