彩雲国物語 李の花嫁

□5話
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劉輝「あれほど怒るとは思わなかった。
.....仮の妻なんて聞いてない.....」

楸瑛「最後の最後に言われるよりましですよ」

劉輝「......」

楸瑛「今なら心の準備もできますし」

劉輝「....心の準備なんて......したくない」

楸瑛「なぜ、今まで昏君のふりを?」

劉輝「....そのほうが、二人がかまってくれると
思ったのだ」

楸瑛「実は女性を抱いたこともあるでしょう」

劉輝「......な、なんで、わかった?」

楸瑛「秀麗殿と麗蘭殿への接し方を見れば」

劉輝「......」

楸瑛「なぜ、黙ってたんです?」

劉輝「.....ができるから」

楸瑛「は?」

劉輝「女とやったら、子ができるだろう」

楸瑛「はあ、まあ、そうですね」

劉輝「後で厄介なことになると思ったんだ」

楸瑛「では、主上、恋をしたことは?」

劉輝「.....?」

楸瑛「女性の趣味の良さは、褒めてあげます」

劉輝「......」

楸瑛「さて、わざと秀麗殿を怒らせたのですか
ら、それなりの対価は取り立てないと」

劉輝「...今日渡した、毒の成分は?」

楸瑛「....段々 毒性が強くなっています。ですが、麗蘭殿には全然聞いてないみたいです」

劉輝「なぜ効かないのだ?」

楸瑛「情報によると、麗蘭殿は普段から毒物を
好み口にしているようです」

劉輝「.......」唖然

楸瑛「麗蘭殿には驚かされますよ。まったく」

劉輝「....凄いのだ。で、毒の経路は?」

楸瑛「出所は同じです」

劉輝「.....そうか」
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