薄桜鬼〜忍者娘トリップ物語〜
□忍びの道へのきっかけは
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両親が事故で死んだらしい。
らしいって、何だか他人事のように言っているが仕方ない。
だって私には彼らの記憶がないのだから。
あ、別に《トラウマで記憶喪失に…》とか、そんな設定ないから。
ただ、二人とも仕事が忙しかったらしくて、いつもジーちゃんの所に預けられていたし、事故が起こったとき、アタシはまだ3歳にも満たなかった。
だから、二人が死んだと聞いた時も対して悲しくはなかったと思う。
ジーちゃん曰く、「杏(アンズ:母)と夕咲(ユウサク:父)君が亡くなったと、もう会えないんだと、お前に伝えた時、なんて言ったと思う?」
「え、わかるわけ無いじゃん。
でも悲しんではいたんでしょ?」
「……フッ……。その時、お前はな……」
連絡を受け、まだ幼く無邪気に笑う孫にどう伝えようか迷った結果、そのままを伝えたところ。
『んー……。
ジーちゃん。』
『なんじゃい?』
もう会えない、その
悲しみにこの子が耐えられるだろうか?
そう思いながら、出来るだけ優しく問うと、
『ドラ⚫もんの時間だからテレビ見たい』
おい、そこは嘆き悲しむところでしょうが私。
だがしかし、この頃のアタシの優先順位は
お菓子>>>超えられない壁>>>テレビ>>>>>絵本>>>>>超えられない壁>>>ジーちゃん>>>両親
であったのだから仕方ない。
両親に会うのなんて月に1度あるかないかぐらいだったし、ジーちゃんはジーちゃんでなんか鬱陶しかったし。
うん。仕方ないんだよ。薄情かもしれないけども。
しかし、この発言でジーちゃんはかなりのショックを受けたらしく、
「この子を引き取り、立派に育て上げることが彼らへの1番の供養になるだろう。なるはずだ!よし、我が家に代々伝わる文献を参考に育てよう!!」
と、心に決めたそうな。
ところがうちは昔、忍者の家系だったらしく忍術や体術、薬の調合などが載った文献を参考に育てた結果。
「ジーちゃん、アタシのクナイ知らない?研ごうと思ってそこに置いてたんだけど…」
立派な忍者となり、
「ドキドキで壊れそう
1○○○%L○VE Hey!」
立派なオタクに育ったのdeath☆彡