-ミテイミライ-
□#10 誓いの前に
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「えーと、…信楽さん」
お母さんの顔がひきつっている。
「伊織とはどういう関係なのでしょう」
パパなんて、額の汗をふいちゃって
「付き合ってます、…一応」
信楽までいつになく緊張しちゃって
家の中が静まりかえる。
「あのー、きょうはどういったご用件で…」
パパがおそるおそる聞いてる。
まあ、そりゃそうよね…
「伊織さんと結婚させてください」
ーーーぶふーっ
「失礼しました」
お母さんが思いきりお茶を吹いてしまった
パパの顔が思いっきり青ざめる
「もしかして、伊織のおなかのなかに子供が…」
「いえ、そういうわけじゃありません」
「じゃあなぜ…断固反対です、私…わけわからないわ…」
お母さんが弱々しく言った。
卒倒しそうだ。