迷夢録『うつろ』

□第四話
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はじめて松下村塾に行った日は、とても緊張しました


「今日から皆と共に学ぶ新しい仲間を紹介します」


松陽先生に背を軽くおされて、私は皆の注目の集まるのを感じました。簡易な教壇に立って軽くペコリと頭をさげました


「七瀬です。よろしくおねがいします」


頭をあげて教室を見渡すと、見慣れた銀時と小太郎と晋助の顔がありました。

銀時は眠いらしくぼうっとしていました。小太郎は心配そうにこちらを見つめていました。

そして、晋助はやはり、とてもきつい視線をこちらへむけていました。


『甘えてんじゃねーよ』


彼と口を利いたのはあの一回きりでした。私は晋助にとても嫌われているんだなと思いました。
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