迷夢録『うつろ』
□第七話
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攘夷活動に参加するにあたって、私たちがまず訪れたのはとある寺院でした。
その寺院の持ち主は攘夷活動を推進する思考らしく、積極的に攘夷志士の宿として寺院にとめていました。戦場から近いこともあって、攘夷志士の間ではいくらか有名な場所でした。
「ようこそおいでくださいました。」
到着した私たちを玄関で出迎え、深々と頭を下げたのは少女でした。彼女はこの寺院の所有者の娘でした
鍛えて筋肉のみえる私の腕や広い肩とは違って、攘夷志士の世話をしているという彼女は柔らかそうな肌に上品な顔立ちをしていました。立ち居振舞いも私とは全くことなりました。
「これからよろしくお願いします」
女の子らしい彼女の微笑みに、女の私でも少しドキドキしました。