私は何の子

□#6 一緒に帰ろ
1ページ/6ページ

さきほどまで、一緒にいたりこのことを思い出す。




俺がこぼしたコーヒーをふいて、上目遣いでのぞきこんできたとき



すごくどきどきしたこととか。



《お弁当箱ありがとう!

 すごく嬉しかった!!!》



嬉しそうな顔してくれたときとか。




こうやって、彼女のことを考えているのは、けっこう時間をつぶしてくれる。


「二時間くらい待つのなんて、たいしたことないかもしれないなー」



こっくりさんはニヤニヤと空想にふけっていた。




「相席、いいですかぁ?」


だから、いきなり声をかけられて驚いた。


「あぁ、どうぞ!!」



ビクッ、として急いで返事をすると…



「やったぁ〜!いいってサ」



「うわぁーい!ね、お兄さんなんていうお名前なの

こんなとこでなにしてるのー?なに学部?」


…変な女子二人につかまってしまったみたいだ



「名乗るほどでもないよ」



こっくりさんです、なんていってもわかってもらえるわけないし



「ねえねえ、彼女いるの?

こんなとこで何してるの?」



うーん、困ったなぁ。

俺イケメンだから、こうやって女の子にとりまかれたりしちゃうわけだけど…



「りこを待っていて…」


とりあえず、そういってみる。


彼女ではないけど、嘘じゃない。



「え、なに?

もしかして、さっきの子とつきあってんの??」


女子二人がどよめく
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ