私は何の子
□#6 一緒に帰ろ
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さきほどまで、一緒にいたりこのことを思い出す。
俺がこぼしたコーヒーをふいて、上目遣いでのぞきこんできたとき
すごくどきどきしたこととか。
《お弁当箱ありがとう!
すごく嬉しかった!!!》
嬉しそうな顔してくれたときとか。
こうやって、彼女のことを考えているのは、けっこう時間をつぶしてくれる。
「二時間くらい待つのなんて、たいしたことないかもしれないなー」
こっくりさんはニヤニヤと空想にふけっていた。
「相席、いいですかぁ?」
だから、いきなり声をかけられて驚いた。
「あぁ、どうぞ!!」
ビクッ、として急いで返事をすると…
「やったぁ〜!いいってサ」
「うわぁーい!ね、お兄さんなんていうお名前なの
こんなとこでなにしてるのー?なに学部?」
…変な女子二人につかまってしまったみたいだ
「名乗るほどでもないよ」
こっくりさんです、なんていってもわかってもらえるわけないし
「ねえねえ、彼女いるの?
こんなとこで何してるの?」
うーん、困ったなぁ。
俺イケメンだから、こうやって女の子にとりまかれたりしちゃうわけだけど…
「りこを待っていて…」
とりあえず、そういってみる。
彼女ではないけど、嘘じゃない。
「え、なに?
もしかして、さっきの子とつきあってんの??」
女子二人がどよめく