-bad end after-
□会いたい!
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「万斉!万斉!」
「…どうした」
いつになく風琉がはしゃいでいる。
「愛華をお通ちゃんに会わせてあげるって、本当?」
「ああ、そのことか。風琉もお通ちゃんに会いたいのでござるか?」
彼女も寺門通のファンだとは知らなかった。ゆったりと微笑みかけると、彼女はもじもじしはじめた
「違う…寺門通じゃなくて、私…」
「ん?とりあえず言ってみるといい」
自分がプロデュースしている芸能人じゃなくても、どこかつてがあれば会わせてやれるかもしれない。
そう思って促すと、風琉は目を輝かせた。
「私、小栗旬之助!あいたい!」
「…。そういえば、風琉はウラポリスを見ていたな」
ひどい下ネタドラマのなかで、警官のコスプレが似合っていると人気を博した俳優だ。
「うん!好き!かっこういい!」
風琉の言葉に軽く万斉はうなだれた。