たからばこ
□妖狐×僕SS
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「いーやーだっ」
「結愛!まちなさい!こらっ」
「無理無理!私それ嫌いだもん!」
「出掛けるときは日焼け止め塗らなきゃダメって言ったでしょーーっ!」
私は追ってくるこっくりさんから逃げだした。
「もうっ、お母さんみたい!」
私は、うっざ、と舌を出した。
彼は私のシークレットサービス…
私の住んでいるマンションは、入居すると一人のシークレットサービスがつく。
ボディーガード、だ。
私はそんな大層なご身分じゃないけど、でも独り暮らしを心配した母がシークレットサービスをつけることを希望した。
そのシークレットサービスが、本物の妖怪だなんて今もちょっと信じられない。
「にしても、こっくりさんはちょっとシークレットサービスの域を越えてるんだよねぇ。」
そこが…、好き、なんだけど。