たからばこ
□気になるあの娘
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ここは、妖怪学校。
そこに通うこっくりさんには、最近気になる女の子がいる。
今はちょうど、真後ろの席に彼女が座っているので、緊張する。
一挙一動、すべて彼女にみられると思うと、いろいろと自由にならない。
嫌われたくない、そう思うのだ。
彼女は結愛という。
前までの席だったら彼女を見つめていることができた。
髪の毛の揺れや、呼吸や、まばたきのすべてが、美しい。
ドキドキする。
話しかけたい、そう思うけれど、機会にめぐまれない日がつづいていた。
そんな彼にも、ついにチャンスがやってきた。