たからばこ
□素敵なクリスマス作戦
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町を歩くと、なにやら騒がしい。
「ああ、もうちょっとでクリスマスなのか」
こっくりさんは、さっむ、と背中を丸めた。
「うーん、クリスマスって制度ができてから彼女がいたことないからな…」
やっぱり、なにかすべきだろうな。
どうしたら喜ぶだろうか、結愛は。
「はぁ〜?クリスマスにどうしたら結愛ちゃんが喜ぶかって?」
「なあ、頼むよ信楽。考えてくれよ、お前こういうの得意だろ?」
「うーん、…まあ、おじさんが言えることはひとつだけだ」
「なんだ!?」
「クリスマスは性なる夜だからな…」
「字がちがーうっ」「あぶっ」
こっくりさんは苛立ちと恥ずかしさで信楽に蹴りをいれた。