たからばこ

□ある日森の中で 後
1ページ/7ページ

「結愛、今週もおでかけ?」


「うん!まあね〜」


「いったいどこにいってるの、キャンパスなんかもって…」


「近所に山あるじゃん。あそこ〜」


「ええッ、山?崖とか、変なとこいっちゃダメよ?」


「わかってるよー子供じゃないし」


それに、山に詳しくて、守ってくれる人がついてるし。

奇妙なお面の、天狗さん。


はじめはちょっとおどろいちゃったけど、今はもう普通。

そして、今になってはかなり気になる人だ。

いや、物の怪のともだちがいりゃ、その人が気になって当然なんだけど…


恋愛的に、今となっては気になる相手。


じゃなきゃ、山に毎日通う健全少女になんかなりません。


「うーん、着いたぁ」


山にくると、天狗さんはちょっと待ってれば出てきてくれます。


まるで山の中限定で私にGPSがついてるみたい。


…うん、そう考えるとちょっと怖い。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ