迷夢録『うつろ』

□第四話
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「七瀬、外で遊ばないか」


松陽先生のお話が終わると、小太郎が毬をもって話しかけてきてくれました


「うん、いこう!」


小太郎が声をかけてくれたことに私は安心しました。松陽先生の授業が終わって休み時間になると、皆はそれぞれ仲の良い友達と話しているのです。私にはその中に溶け込んでいく勇気がありませんでした。

私は毎日小太郎が話しかけてくれるので、彼と遊びました。そこには時おり銀時も加わりました。

しかし、それ以上に交遊関係が広がることはありませんでした。あの日までは。

その日も私と小太郎が一緒に遊びにいこうとしたときでした。それまで全く無関心だった晋助が小太郎の袖をつかんできました。


「高杉もいきたいのか?」


小太郎が問いかけると、晋助はひどく不機嫌そうにいいました。


「おい、そいつと遊びにいくのはよせ」
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