迷夢録『うつろ』
□第十三話
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そういえば、遊郭で銀時と晋助はおんなじ娘を指名したとか。そしてその娘は晋助を選んじゃったとか言ってたっけ?
「私、銀時のが晋助よりずっといいと思うよ」
本心を口に出すと、銀時がガバッと体をおこして食いついてきました。
「本当?なぐさめとか余計傷つくだけだからね?」
「本当だよ。だって、銀時は一途そうだもん」
「…高杉の野郎も相当一途だと思うけどな」
「んー、晋助は仮に一途だとしても浮気する可能性が大じゃん?ほら、もてるし」
「するってェと、俺はもてなさそうだから浮気する可能性ゼロってこと?」
「正解」
微笑むと、銀時は「うっせ」と言ってまたごろりとその場に寝転びました。