-bad end after-

□君を想って
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桂には隠していたつもりだった。だから志乃はうつむいた


「なあ、志乃。高杉は最近女をつれているらしい。その女のことをとても大切にしているとも聞く」


「…」


「きっと愛華殿だ。幸せにやっているんだろう。だからそろそろ愛華殿を追いかけるのはやめて…」


「やめれないよっ!」


志乃は思いっきり怒鳴った


「高杉が大切にしてるからって、愛華が幸せかはわからないじゃん。もしかしたら"助けて"ってSOSを出してるかもしれないのに。それに、まだ村のことも何もわかってない」


彼女の瞳から涙がこぼれた。愛華の真意がわからないことが、志乃や愛華の友人を追い詰めていることを桂は知っていた。

彼女達が守ろうとした故郷は、今は平和が戻っているが、その理由や原因がまったくわからない。ぱったり止んだ攻撃に、逆に皆おびえている。それもこれも、愛華と関係があるのだろうか?

愛華の真意がわかればそれにこしたことはない。…が、それは難しい。ならばどこかで諦める必要がある


「お前が心配なんだ、もうやめにしないか。それにお前にはあの村を守る理由はないのだろう?気にかける必要もあるまいよ」


彼女たちが日に日に疲弊していくのを桂は心苦しく思っていた
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