たからばこ

□妖狐×僕SS
2ページ/6ページ

こっくりさんはまるでお母さんだ。


私にも日焼け止めを奨めてくる彼は美容を気にするオバサンだ。


あってすぐの時も…


「おい、お前いつもそんな食事ばっかりしてんのか?」


「え?」


私は大好きなそうめんを食べていた。


「なんで?」


「お前、そうめんばっか買ってこいって言うじゃねぇか!」


私は、よくこっくりさんを使いっぱしりする。

夜遅くに出歩くのは危ないから、といってこっくりさんが代わりにスーパーにいくと聞かないからだ。


「い、いいじゃん別に、私は好きなんだもん」


「よくねぇ!ていうか、もう夏じゃねぇだろ。なんでそうめんだよ」


「にゅーめん、って知らない?」


「温かくしたやつか。たしかにな…って、違うぞ!?」


こっくりさんは一度納得したくせに、いきなり吠えた。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ