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□戦友
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その日アイオロスは水瓶の候補生をギリシャに連れてきていた。

サガ!見ててくれよ。
笑顔いっぱいに駆けてきたふわふわはサガに石を15個放ると自分も毛玉の様に跳ね上がり、るくる回りながらサガ目の前―金髪が鼻先に触れそうな程近くに着地した。
瞬間、とても3つの子どもとは思えない笑みをたたえ石を全て弾き飛ばした。
凄いな。
感嘆の声を投げてきたのは見たこともない赤髪をした子どもだ。
ミロと同じ年くらいの子どもは、しげしげと蠍座の形に落とされた石を眺めている。
視線の先の石は何れも糸が通せそうな穴があり、赤毛の子はその穴に感心しているらしい。
おれ、ミロって言うんだ!
自分の作品の細部まで瞬時に理解した相手に、好奇心丸出しなミロが小走りに近づいた。
私はカミュ…
アクエリアスの候補生でお前と同い年だ。
アイオロスが補足した。
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