青い本

□CATCH!
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キャピタルシティにあるショッピングモール。
テイルスはオモチャのネジを買いに、工具店へ足を運んでいた。
ゲームコーナーの前で中を横目で見ていると、思わず立ち止まった。

「シャドウ!? こんな所にいるなんて珍しいね…何してるの??」

シャドウはフリーズしていた。
よく見ると、シャドウの後ろにあるのは…

「パワーストーンボックスのUFOキャッチャー…? シャドウってこういうの好きなん
「勘違いするな。頼まれただけだ」

シャドウの目付きが鋭い
『誰にも言うな』と目で言っている
テイルスは察し、苦笑した。

「…もしかして、エミーに?」
「…」

無言。
でも、どうやらそうらしい。
そういえば、今朝…


「テイルス!」
「エミー、どうしたの?」

エミーは辺りを見渡して誰もいない事を確認すると、

「キャピタルシティにあるショッピングモールに行きたいんだけど…」
「んー…ごめん、僕、これからチーズのオモチャを直す約束してて…そうだ、ソニックに連れて行ってもらえば
「ソニックはダメなの!その…欲しい物があって、あそこにしか無いの」
「ソニックにナイショで?」
「ええ。サプライズでプレゼントしようと思って…」
「良いねそれ!僕に何か手伝える事
「Hey, テイルス!」
「「うわあ!?」」


……


今考えると、お守りでも作りたいのかな?
シャドウ、口硬そうだし…。
シャドウを見ると、UFOキャッチャーに苦戦していた。
いつからやっているのか分からないけど、初期位置から全く変わっていない。
シャドウはだいぶイラついた様子で

「カオス…スピ
「わあああ!? ストップ、ストップ!!」

テイルスは慌ててシャドウを抑えた。

「カオススピアで壊したって貰えないよ!?…落ち着いて…」

シャドウは手を下ろすが、苛立ちは治まっていない様子。
テイルスは苦笑して、

「コレは…橋渡しタイプだね。コレならソニックとやった事あるし、僕に任せてよ!」

テイルスは幾つかリングを投入し、ボタン操作をし始めた。
奥行もしっかり確認して…

「よし!次は……っ??」

後ろから鋭い視線を感じて、恐る恐る見ると
シャドウが不服そうにこちらを見ていた。
自分ができなかった事を、テイルスがスイスイ進めているから。

「…シャドウもやってみる?僕コツを知ってるんだ」

微笑むと、シャドウは黙って台の前に来た。
素直じゃないんだから…。

「えっと…次は、バーの奥を引っかけるんだ。大丈夫、シャドウならできるよ!」

…多分。と、心の中で呟いた。
何回かやると、シャドウは簡単に引っかけ、角を浮かせた。

「シャドウ上手だね!後は、バーの奥の…右を引っかけるだけだよ。あそこをなぞる感じ」
「了解した。奥は任せる」

テイルスは目をぱちくりした。
シャドウに頼られるなんて中々無いから、とても新鮮に感じた。

「…うん、任せて!」

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