太刀川隊の剣姫

□太刀川隊の剣姫
2ページ/3ページ

ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
ーーーーーー
そして迎えた遠征初日。
雪華は本部が自宅のようなものなので、集合時刻よりも3時間ほど早く集合場所に来ていた。
これは、別に待ち遠しすぎて早く来すぎたとかそういうものではない。決してそういう意味ではない。
眼前には遠征艇がある。
(今回はどのくらいの日数がかかるのかな……)
遠征には、これまでにも何度か行ったことがある。
行った先の国で、交渉してトリガーを得るか、襲ってきた近界民を返り討ちにしてトリガーを得るということが殆どで、強行手段は極力避けるようにしてきた。
そして、持ち帰った近界民の技術…トリガーを解析し我々の力として応用する。
そうすることで、今まで近界民に対抗することが出来た。
暫く遠征艇を見つめたあと、雪華は自室に戻っていった。
遠征開始まで、あと2時間。





「全員揃ったか?」
「太刀川隊揃いました」
「同じく冬島隊揃いました」
「風間隊揃いました」
「よし。今回も未知の国への遠征になる。十分に気を引き締め、決して油断はするな」
『了解』
いよいよ出発の時間になり、忍田本部長が確認をとる。
行く先は本当に未知の国。
向こうに着いた時、門をくぐった瞬間に迎撃される可能性、何があるかまったく想像がつかないのだ。
「諸君等の健闘を祈る」
忍田さんのその言葉を最後に、私達は遠征艇に乗り込んだ。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ