太刀川隊の剣姫

□太刀川隊の剣姫
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「あくまで抵抗を選ぶか……。おまえも当然知っているだろうが、遠征部隊に選ばれるのは"黒トリガーに対抗できる"と判断された部隊だけだ。他の連中相手ならともかく、俺たちの部隊を相手におまえ一人で勝てるつもりか?」
「俺はそこまで自惚れてないよ。遠征部隊の強さはよく知ってる。それに加えてA級三輪隊、そしてなにより雪華がいるんだ。おれが黒トリガーを使ったとしてもいいとこ五分だろ。「おれ一人だったら」の話だけど」
「……!?なに………!?」
そして、タイミングよく数人の足音と共によく知った声が上から降ってきた。
「嵐山隊現着した。忍田本部長の命により玉狛支部に加勢する!」
「嵐山…!」
「嵐山隊……!?」
「嵐山さんたち…どうして……!?」
「忍田本部長派と手を組んだのか……!」
(忍田さんと…?)
迅たちは軽く挨拶を交わすと、太刀川たちの方へ向き直り、はっきりと言った。
「嵐山たちがいればはっきり言ってこっちが勝つよ。俺のサイドエフェクトがそう言ってる。おれだって別に本部とケンカしたいわけじゃない。退いてくれると嬉しいんだけどな。太刀川さん」
「なるほど。「未来視」のサイドエフェクトか。ここまで"本気"のおまえは久々に見るな。おもしろい」
「ちょ、太刀川さん!?」
「おまえの予知を覆したくなった」
太刀川のその言葉と共に、それぞれが構えをとった。
「やれやれ。そう言うだろうなと思ったよ」
そして、雪華にとって長い夜が始まった。

‡To Be Continued‡
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