series2

□顔合わせしました
1ページ/1ページ



「大体の事はもう知ってるよな。一応念のため説明しとくが…」


そう言って跡部くんは本日の主旨を話始めた。

今回の学園祭が跡部くんと榊先生の共同出資で実現したこと。

全国大会に出場したテニス部とその学校が参加する大規模な合同学園祭だということ。

私も昨日担任に初めて聞かされた時は他人事のように思ってた。その後にその学園祭の運営委員に選ばれたとか言われるまでは…。


「物好きやなぁ、自分」


「何言ってやがる。せっかく俺様が全国大会の雪辱を果たすチャンスを与えてやろうって言ってんだぜ」


「雪辱を果たすチャンス?」


「今回の学園祭に参加するテニス部には、模擬店に参加する義務がある。その模擬店はコンテスト形式になっていてな」


ちなみに学園祭に参加する全国大会に出場したテニス部と言うのは青学、立海、山吹、六角、不動峰、四天宝寺、比嘉中、そして我が氷帝の計8校である。


その中の青学さんと立海さんは23日に全国大会決勝を控えているため、25日からの正式な参加となる。跡部くん達もその日は大会結果を見届ける様だ。

四天宝寺さんは学校行事とかで参加人数が足りないため青学、山吹、不動峰へとそれぞれサポートに入る予定である。

なんでも謙也くん曰く、その学校行事の優勝者には夏休みの宿題が免除されるらしいとかでみんな必死なんだそうな…。


そして最後に全国大会には出場していないけれど、跡部くん曰く学園祭開催地区枠と言うことで特別に聖ルドルフも学園祭に参加することになっている。


「なるほど……真剣勝負ってわけですね」

「そういうことだ。模擬店は各テニス部単位で出店する。売り上げが多い方が勝ちだ。青学や立海に負けるんじゃねぇぞ」

「けど、テニスの勝負やないんやしそない熱うならんでも」

熱くなる日吉くんとは違って気が乗らないのか忍足くんがそう言う。すると、それを聞いた跡部くんが忍足くんを見据えた。



「あーん、わかってねえな。いいか、たとえ模擬店でも、我が氷帝が負けることは許されねぇ。おい、聞いてるのか、ジロー」


「………」


「あの野郎、また寝てやがる。起こせ、樺地」


跡部くんがそう言うと樺地くんは「ウス」と返事をする。そして寝ているジロくんに近付いて手荒に起こし始めた。



「ん……わわっ!!なんだなんだっ!?」

「樺地、ジローにこれまでの話を説明してやれ。」



飛び起きたジロくんを見て跡部くんはまた樺地くんに命令した。同じことを二度は繰り返さない氷帝のキング様なのであった。



To be continued.
次の章へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ