S.A.D

□欧米かっ! 後編
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「guten Morgen!Wie geht es Ihnen?(おはよう!調子はどう?)」

「あ、guten Morgen!Gut, danke!Und dir?(おはようございます!元気です!あなたの調子は?)」

「Ja!Danke, mir gehts gut!(ええ!ありがとう、元気よ)」


運動会が終わってからまた時は流れて、現在私は修学旅行でドイツに来ている。三回目の海外の為、少し慣れてきた。


前の世界でいつか絶対ドイツに行こうと思っていて大学で第二外国語はドイツ語を専攻科目にしてドイツ語を習っていた。それが今生かされている。


ここには氷帝学園の姉妹校があり、現地の学生さんがドイツならではの案内をしてくれることになっている。


冒頭で私がドイツ語で話している相手は昨日も観光でお世話になった氷帝の姉妹校に通う現地の学生で名前はエーデル・ホワイトさん。


金髪に碧眼で白雪のような白い肌で身長が高く、読モのモデルさん並みに脚が綺麗な女の子だ。



脚といえば、確かテニプリの主要人物達の中でそう言う子が好みのタイプだと誰かが言ってた気がするが、……だちゃかん、分からんちゃ。




「hazuki,Gestern hat Spaß gemacht!(葉月、昨日は楽しかったわね!)」


「Ja!Wo werde ich dir zeigen, wo heute ist?(はい!今日はどこに案内してくれるんですか?)」


「ふふ、…Gehalten bis die Leute sich versammelt haben!(みんなが集まるまで内緒よ!)」


Ich freue mich darauf!Es ist mein Lieblingsort!(楽しみにしてて!私のお気に入りの場所なのよ!)と、嬉しそうに話すエーデルさん。


「Oh, das stimmt. hazuki,Interessiert es dich nicht?(あ、そうだ。葉月、気になる人いないの?)」

「Ich habe es aber nicht.(え、いませんけど。)」

「Ist das so?Ich wollte dich Banner mit dir lieben,So schlimm(そうなの?あなたと恋バナしようと思ったのに、残念)」

「Nein, lass uns hier die Liebesbanner stoppen(いや、ここで恋バナはやめましょう。)」



本日、集合になっている場所で彼女とドイツ語で会話しながら待っていると滝くんがやって来た。



「風宮さん、早いね!エーデルさんもguten Morgen!(おはよう!)」

「Ja!haginosuke..,guten Morgen!(あ!萩之介、おはよう!)」



方向音痴の性質を持つ私は今回も心配性な滝くんと同じ班である。滝くんは氷帝男子テニス部でよく海外で合宿しているそうだ。それでお土産を時々貰うことがある。


私も学校行事でオペラ鑑賞会を初めて目にしてすごい感銘を受けて、去年の冬季留学募集に参加した。


行き先はオーストリアで音楽について、私は特に声楽を学んだ。


英語に戸惑ったけれど、良い経験ができたと私は思っている。




ちなみにエーデルさんが昨日案内してくれた場所はローテンブルク城壁だ。


観光ガイドによるとグルメスポットが周りに多数あり、美味しいドイツ料理やソーセージがあると聞いてお昼ご飯はそこで頂いた。…あっれうっまいちゃ〜!


ローデンブルクの外周を城壁が取り囲んでいた。歩くの大変そうと思いながらも実際に歩くと、とても歩きやすい石畳の道だった。


また、途中に階段もたくさんあり、疲れたら途中で街の中へと下りれた。


現地のエーデルさん曰く、中世の町並みを復活させるため、国内外から援助の手が差し伸べられ、現在の姿に至っているそうだ。


確かにあの赤褐色のレンガと石畳の風景は、中世ヨーロッパにタイムスリップしたかのようだった。


夜にはベルリン大聖堂へと案内してくれてプロジェクションマッピングのショーが綺麗だったなぁ……。



「風宮さん」


昨日の幻想的な雰囲気を思い出していると滝くんに呼ばれて肩を軽く叩かれた。いつのまにやら班のメンバーが集まっていた。


「あ、きが…じゃなくてありがとう!滝くん」

「(きが?)…ふふ、どういたしまして」


「Nun, alle sind zusammen gekommen und ich werde dich herumführen!(さて、みんな揃ったし案内するわ!)」



Ich werde gehen!(行くわよ!)とエーデルさんがそう言って歩き出す。私達も彼女の後を歩く。


エーデルさんのお気に入りの場所がどんなところか楽しみだ。私達の修学旅行はまだまだ終わらない。



To be continued
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