番外編
□忍足くんと接触1
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「あ…」
「ん?滝の彼女やん」
「違います」
「ほんなら、誰や?」
「…人に名前を尋ねるときはまず自分から名乗るのが筋じゃないの?」
「俺は"誰や"とは言うたがお前の名前を尋ねた覚えはないねんけどな。自分ちいとばかし自意識過剰ちゃうか?」
「は?」
「…まあええわ。名乗ったる忍足侑士や。ほれ名乗ったで自分も名前名乗り」
「花田山子」
「へーけったいな名前やな…って!誰が納得するかい!」
「いって!」
「並び替えたら山田花子やろうが!アナグラムなんか使いよってお前バカにしとんのか。偽名やのうてちゃんと本名乗れや」
「何よ。別に偽名名乗ってもいいじゃないの。君、私の名前に興味ないみたいだし?」
「確かにお前の名前なんか興味ないわ」
「おい、こら。そこは少しくらい否定してよ。」
「やって俺、正直者やしな。嘘はつけられへんのや。」
「正直者?…どちらかと言うと性格が悪いだけじゃない」
「なんとでもいい。ほら、自分の名前は?」
「風宮、…葉月」
「ふぅん。かあいらしい名前やん」
「…え?」
「あ、勘違いすんなよ。自分が可愛いんやなくて自分の名前がかわええっちゅー話やで」
「そ、そんなのわかってるよ。」
「ほなら、…なんで顔が真っ赤なんや?」
「…う、うるさい見るな。わ、私もう行く。じゃあね」
「ちょい待ち…ってもう居らんし」
To be continued