番外編

□忍足くんと放課後
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「なあ、風宮さん」

「なあに?」

「今日の放課後暇か?」

「暇と言われれば暇だけど…なんで?」

「ちょう付き合うてくれへんか?」

「付き合うってどこに?と言うか忍足くん部活は?」

「今日は朝練だけや。場所はまだ言えんのやけど。どうやろ?」

「んー…暇って言っちゃったしね。付き合うよ」

「おおきに。ほな、また放課後に来るでな。帰ったらあかんよ?」

「はいはい」






「で、なぜ私たちは芥川くんを尾行してるのかな?向日くん」

「さあな。なあ、侑士。オレ帰ってもいい?帰ってスケボーしたいんだけど?」

「あかん。」

「なんでだよ。オレが居なくても風宮がいるじゃん。ってかオレ邪魔もんじゃねぇ?」

「いやいや、むしろ私が邪魔もんじゃない?私が帰ったほうがよくない?」

「それもあかん。それに風宮さん、暇って言うてたやん」

「いや、そーなんだけど。(向日くんがいるのに私を誘う意味あったかな?)」

「大有りや。」

「…ちょっと心読まないでよ」

「違う違う。今の声に出てたぜ」

「マジ?」

「ほんまや。それよりジローが駅に入りよった追うで」




「おい風宮さんに寄りかかって寝んなや。岳人」
「だってよ〜眠くて」

「風宮さんすまんな。重いやろ」

「大丈夫だよ。確かに電車って揺りかごみたいだよね。私も眠くなりそう」

「なんやったらオレの肩に寄りかかって寝てもええで?起こしたるわ」

「おい、オレの時と言ってることが違うじゃねぇかよ。侑士」

「やって寝たら寝たで岳人寝言うるさいやん。で、どうや?」

「遠慮しとく」

「遠慮せんでもええのに。つれへんな」

「けっざまあみろ」


「あ、見て。芥川くんが起きてる」

「この眠くなる揺れの中であのジローが眠くならんとは余程の刺激があるんやな」


「刺激ってなんのこと?」
「刺激は刺激や。もうすぐでわかるからもうちょい待っといて」

「?うん」

「おい、ここって」

「昨年の全国優勝校。立海大附属やな」

「ジローのヤツなんで」
「……。」


「とにかく入ってみよか」


END

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