番外編

□忍足くんと放課後2
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「(知らないふり…)立海大附属中ってそんなに凄いの?」

「バッ……風宮!立海と言えば!テニスの強豪中学だぞ」

「そうなんだ」

「おいおい侑士、なんで風宮を連れてきたんだよ。テニスの知識ねぇぞ、こいつ」

「せやから言うたやろ。暇やったから連れてきたって。それに」


「あ、芥川くんの視線!ガムを噛んでる赤い髪の男の子に向いてるね」


「こういうことに意外と鋭いんよ。あ、あの赤い髪は丸井やな。去年の新人戦でジローが負けた相手や。」

「そーいや、ジローのやつ。丸井に負けたのにすげぇ喜んでたな。」

「へえ、あれが丸井くんなんだ。芥川くん、いつも寝言で丸井くんの名前呼んでたよ」

「ほんまかいな。」

「あ、練習終わるみたいだな」

「芥川くんが移動してる」

「ほな、俺らも移動するで」





「芥川くん、バスに乗って帰るのかな」

「そーみたいだな。侑士、今回はこの辺で引こうぜ」

「あかん、まだ刺激の正体を掴んでへんのに帰れるか」

「あ、芥川くんがバス停から動いた。」


「なんや、あの長い列は」

「ケーキ屋さんかな。あ、丸井くんが並んでる」

「マジかよ。ジローのやつ、丸井に話しかけたぞ」

「なんか揉めてる?」

「丸井とジローが移動する。俺らも後を追うで」





「せ、狭い」

「おい、なんで俺たちがこそこそこんな真似しないといけないんだ」

「アホ、そうせな尾行にならへんやろ」

「2人とも私を間に挟んで言い合うの止めて。ってか忍足くん、私が抜けるから向日くんと2人で読みなよ」

「風宮、それ俺の台詞だ。なんで男同士で新聞紙読まなきゃいけないんだよ。気色悪い」

「岳人も風宮さんも言いたいことはわかるが黙っとり、ジローと丸井の会話が聞こえへんやろ」


「……。」
「……。」


「なるほどな。とうとう見つけたで、ジローの刺激」


「そっか、良かったね」

「はー、なんかすげえ疲れた。もう帰ろうぜ」


「ああ、帰ったら跡部に報告やな」


END



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