番外編
□忍足くんとネクタイ2
1ページ/1ページ
「あ、滝くん」
「あれ、風宮さん。どうしたの?」
「これ、忍足くんに渡して欲しいんだけど。」
「ネクタイ?」
「うん、ダメかな?」
「ダメじゃないけど。この間のチョコみたいにこっそり渡せばいいじゃん」
「え、いや、チョコは、関係ないんじゃないかな。と言うか、渡してないし」
「(バレバレ…)ふーん、そうなの?」
「(嘘がバレてる?)まあ、それは置いといて。お願い、滝くん」
「うーん。やっぱり風宮さんから渡したほうがいいよ」
「えー…本人からは滝くん経由で渡して欲しいって頼まれてるんだけど」
「本人って忍足から?なんで俺指名」
「知らないよ。このネクタイ元々本人から渡されたものだし。」
「えっ、うそ。俺はてっきり忍足への贈り物だと思ってた。アイツ、ネクタイは先約に渡したって言ってたし」
「あーうん。確かにそう言ってたね。このネクタイどうしよう」
「なんや、滝と滝の彼女やん。相変わらず仲がええな」
「あ、噂をすれば忍足」
「滝の彼女、滝にネクタイ渡してくれたか?」
「(もういいや)渡せませんでした。と言うわけでこのネクタイお返しします。」
「そうか。まあええわ。おおきに」
「行っちゃった……(一体なんだったんだ?)」
「風宮さん、知ってる?女が男にネクタイを渡すのは、『あなたに首ったけ』という意味なんだって」
「!?」
「忍足もやるねー」
END