番外編

□忍足くんと天気予報
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ザァーーー


「(どうしよう、めっちゃ降ってる)……。」

「…何しとんの?風宮さん」

「あ、忍足くん。えと、……」

「帰らへんの?……ちゅーか、傘はどないしたん?」

「……。」

「……忘れたんやな」

「……はい」

「傘忘れたって……今日午後から降水確率高かったやん」

「……寝坊して予報、確認してなかった」

「アホやなぁ」

「返す言葉もないです。」

「まあええわ。駅まで入れてたる。入り」

「あ、ありがとう」


ザァーーー


「……。」
「……。」

「あ、雨すごいね」

「そやな。」

「こんな時間まで何してたの?部活?」

「いや、部活はないで。読書しとったらこんな時間になってもうた。風宮さんは?」

「……。」

「……補習か」

「なんでわかるかな」

「アホ、わかりやすすぎや」



「忍足くん、左肩濡れてる」

「ならもう少しこっちに寄ってくれへん?」

「わかった」


ザァーーー


「……。」

「……。」

「……ええな」

「え?」

「あ、いや気にせんといて。ただの独り言や」

「そっか」

「……。なあ、風宮さん、」

「あ、駅に着いた。ありがとうね。忍足くん」

「え、あ、おう。(また今度でええか。)」


END

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