番外編

□忍足くんとババ抜き
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「おーい、風宮!」

「向日くん、どうしたの?ジロくんなら」

「違うって用があるのはお前だ」

「え、私?」

「おう、今日の放課後暇か?」

「暇だけど」

「よっしゃ!トランプしねぇか?」

「トランプか、いいよ」

「じゃあ、放課後な!」



「あれ?さっきの岳人じゃねぇか、アイツ何しに来たんだ?」

「あ、宍戸くん。放課後、トランプするんだけど空いてる?」

「悪い、放課後は長太郎と用事があるんだ」

「そっか、じゃあ仕方ないね」




ー放課後


「よし、揃ったな。ババ抜きしようぜ」

「このメンツでババ抜きな…」

「俺はなんでも構いませんよ」

「日吉はやる気満々だね」

「(向日くん、忍足くん、滝くん、日吉くん、そして私か。ちょっと面白そうかも)」


数分後ーー


「よし、ババ抜き開始だな。引く順番は時計回りでいいか?」

「ええんとちゃう?」

「問題無いです。」

「よし!始めるぜ。まずは俺が侑士のを引く」

「ほなら俺は滝か」

「お手柔らかに。日吉」

「……下剋上だ。」

「……(よし、日吉くんにババが行った)」


数十分後ーー

「……。」
「……。」

「まさか、こうなるとはな」
「お互い腹の探り合いですね」
「やるねー」

「……まさか風宮さんと一騎打ちになるとは思わんかったわ」

「私もだよ。忍足くん(あまり戦いたくはない相手だよ、君は)」

「まさに心理戦ですね」

「俺、ババ抜きでこんなに白熱した侑士見たことねぇわ」

「俺もだよ」

ガラッ

「おい、てめぇらこんな時間に何してやがる!もう下校時間過ぎてるぞ!」

「「あ、跡部」」
「景吾くん」

「跡部部長」

「よし、これだ!」
「なっ…」
「そ、揃った!」
「あーあ、やられてもうた」

「ふっ、決着は着いたか。もう遅い。てめえら早く帰れよ。行くぞ、樺地」

「ウス」

「行っちゃいましたね」
「また今度ババ抜きしようか」
「楽しかったね」


END

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